この記事では外壁塗装の劣化時期のサインを知るため必要な8つのポイントについて解説します。
家の劣化に早く気付く事で外壁塗装の適切な時期が判断出来るようになります。
「我が家も壁塗装をしないといけない時期かな?」とは知っていても、出来ればギリギリまで引き伸ばしたい」と思うもの…
しかし「タイミングが遅すぎてしまい、もう少し早くやっておけば良かったのに」という事になったら大変ですよね。
ただし、素人判断では「家の傷み」とは何なのか分からない事も多いでしょう。
もしかしたら間違った判断や知識で判定してしまうかもしれません。
そこでこの記事では下記のポイントに沿ってお伝えします。
- 外壁の劣化症状をチェックする場所・部位
- その部分がどのようになっていると劣化のサインなのか?
- 劣化の程度と危険度
ではこれから、実例写真を交えて分かりやすく解説していきます。
まずは家の外部全体のチェックをする
劣化していくのは外壁だけではありません。
実際「外壁塗装」というのは下記の部位も範囲に入ります。
せっかくですのでまず最初に「家全体」のチェックも年に1度くらいはチェックしてみると良いと思います。
チェックする場所とポイント
チェックする場所や、どのようにチェックしたら良いかは以下の通りです。
外壁塗装の見積りを取る時に業者がチェックするポイントを簡略化して挙げてあります。
- 全体のチェック
外観を眺めて、違和感が無いかを確認する - 屋根のチェック
屋根が見える所まで遠くに行き、屋根全体を見渡す - 外周のチェック
家の外周をぐるっと一周して違和感が無いか確認する - 外壁のチェック
外壁の東西南北の各面を1面ずつ見渡して、違和感が無いか確認する - 雨どいのチェック
雨どいは、傾斜の歪みを中心に外れている所や違和感が無いか確認する - 軒裏のチェック
軒裏に黒ずみなど無いか・違和感が無いかを確認する - バルコニー床面のチェック
バルコニー床面が防水加工されている場合、亀裂や剥がれが無いか・違和感が無いか確認する
外壁の劣化のポイント
家全体のチェックが終わったら、外壁の細かいチェックをします。
一口に「外壁」と言っても、色々な外壁や劣化の症状があります。
① チョーキング(塗装の寿命)
外壁の劣化診断で最も分かりやすいのが、この「チョーキング」です。
チョーキングとは塗装の寿命が尽きて、粉のように(チョークのように)手に付く状態です。
こうなってしまうと、外壁表面で水を弾けていません。
素材が水を吸ってしまい劣化が進んでしまいますので、外壁塗り替えが必要になります。
② モルタル外壁のヒビ割れ
モルタル外壁の場合、継ぎ目が無く硬い外壁を作ることで揺れに弱いところにヒビ割れが入ってしまいます。
ですから写真のようなヒビ割れが何か所か入ってしまうのは仕方ありません。
このような細いヒビ割れなら、10年程度は大騒ぎしなくて良い無い場合がほとんどです。
ただし、10年を過ぎたら、目視出来ない部分の確認のために足場を掛けて点検する必要があります。
例えば下記のような太いヒビ割れがあっても足場が無いと見えない場所にあったら、放置しては危険です。
③ コケや汚れなど見栄え上好ましくないもの
- 建物の北側にコケが生えている
- 窓の両脇などに雨染みによる外壁の汚れが出ている
- ツタなどの植物が外壁を覆っている
このような時に外壁塗装の時期だと気づくことも多いもの。
汚れが気になってくるのはおよそ築10年経った頃の筈ですから、この機会に他の部分の不具合が無いかなどをチェックしてみると良いでしょう。
④ サイディング外壁のシーリングの劣化
サイディング外壁のヒビ割れは、パネルの継ぎ目に埋めてあるシーリング材が劣化すると必ず入ります。
(あらかじめ継ぎ目にヒビが入る設計になっているとも言えます)
このシーリング材はおおむね10年程度です。
サイディングの本体が長持ちしても、亀裂が広がれば雨漏りに繋がりかねません。
ですから、サイディング外壁の場合は「目地の亀裂」が塗装よりも重要なチェックポイントになります。
⑤ 塗料のハガレ
塗料が剥がれてしまえば外壁の下地が劣化し、腐る・欠ける・反るなどの不具合が進んでしまいます。
それ以外にも、そもそも手抜き工事だったのではないか?という疑惑が生じ、
その他のまだ剥がれていない部分や、足場が無いと見えない部分がどうなっているのかまで心配になります。
⑥ ツタ
外壁のツタ(蔦)は直接の外壁劣化には繋がらないように思えませんが、いざ撤去しようとすると完全には取れないので、根っこが残ってしまいます。
また、ツタの撤去だけを頼みたくても依頼先はほぼありません。
外壁以外の劣化
⑦ 鉄部の錆び
鉄部の剥がれは写真のように、錆びが原因だと止める事が出来ません。
また、錆びていないのに薄皮がめくれるように剥がれている場合には、工事の失敗か手抜きが原因ですが、
基本的には、錆びが原因という事がほとんどです。
サビが進行すると、次第に鉄そのものが無くなってしまいますので発見次第、早い段階で適切な処置が必要になります。
⑧ 屋根関連の不具合(コケ・ハガレ・雨どいの詰まりなど)
コケによる不具合は、屋根材の表面を劣化させてしまうこと。
表面に雨水が留まることになるので、次第に屋根材が反ったり割れたりする原因となります。
コケによる直接の雨漏りと言うよりも二次的な雨漏りの原因を引き起こします。
コケより注意したい事!
「近所で工事をしていたのだけれど、お宅の屋根がおかしいので親方に言われて来た」
という怪しい営業方法が流行っています。
本当にお隣で工事をしていない限り、屋根の不具合が近所から見える事はまずありません。
インチキ営業マンか、悪質な業者の可能性が高いのでご注意下さい。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
外壁の劣化の状態や兆候を見逃さなければ、適切な外壁塗装の時期が見極められます。
また、冒頭でも書きましたが、築年数が浅くてもこのような症状が出ている場合があります。
出来れば半年に1度くらいはご自宅の廻りを見回ってチェックしてみてください。
また、今回の記事を参考にして頂き、訪問販売の業者の「親切を装う営業」に引っかからないようにして下さい。